「使う道具は、箱メガネと釣竿。釣竿といっても特別なものは必要なく、現地で見つけた適当な小枝に、釣具屋さんで購入できる極小の針と糸を結びつけた即席竿です。今回使用したのは、あらかじめ糸が結ばれたタナゴ用の針。針先に魚を外れづらくする小さなトゲがないタイプの針なので、魚へのダメージが小さく、子どもでも扱いやすくなっています。その針に、魚の餌となるサシ(これも釣具屋で購入可)をつければ仕掛けは完成。さっそく川に入りましょう」
「箱メガネで川の中を覗いて獲物を発見したら、竿をそっと落としてみよう。パクッと食いついた瞬間に竿先を『ピンッ!』と跳ね上げて。すると口に針がかかり、あっという間に魚が釣れます」(藤原さん)
やったー! 手のひらサイズの魚を捕まえたよ。こっちはエビを捕まえた! いったん飼育ケースに入れて観察しよう。なんていう魚かな? 大きさはどのくらい? 透き通っていてキレイだね。喜びの声が川辺に響き渡る。
水辺で生まれた「なぜ?」「どうして?」が日常にも浸透すると、想像力が働き、探究心が強くなる。そして、こうした自然や生き物との触れ合いは、子どもたちの好奇心を育み、親子のコミュニケーションに不可欠な言葉までも豊かにしてくれる。